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       火山列島南硫黄島



    次の日の朝には おが丸は火山列島に到着しているらしい。いつもと変わりばえのしない船内の様子。デッキに出てみなければ そとの景色も見えないから、全くいつもとおなじである。

    今回のツアーの”目玉”が いよいよ始まるのである。母島より更に200〜300キロの位置にある火山列島に到着すれば、心なしかまとわり付く空気を感じる。気温も一段と暖かい。南硫黄島を2周、硫黄島を1周、北硫黄島を2周まわり、さらに母島の東側を通って二見へ。これが この船のスケジュール。

    残な事であるが、上陸は出来ない。見るだけなのである。



    ”もう、見えてますよ!”



    川上さんに言われ、”まだだろう?”っと思いながら 疑い半分にロビーを抜ける。時刻はまだ5時である。
    明るくなりかけた外のデッキに出てみると、重苦しい雲が辺りを被っており、、、確かに、、、遠くに異様な南硫黄島が見えている。第一印象では、かなりの”違和感”を感じたのを覚えている。大海原から飛び出る南硫黄島の姿は、その”飛びだし方”が 普通ではないのである。

    天気は曇りがちである。残念ながら山頂付近には雲がかかってしまい、全貌は見ることは出来ない。
    南硫黄島は、父島から約290キロ。昨晩20時に二見港をでてきたが、予定では6時に到着することになっている。面積は3.54平方キロメートル、周囲は7.5キロ。海岸は切り立った岩壁帯になっており、上陸できる浜は無い。波止場もない。島全体が 国の天然記念物に指定されており、天然保護区域である。この島を特徴付けるのは なんと言っても海抜である。この小さな島の最高地点は 916メートルの海抜がある。おおざっぱに計算しても 直径2キロの島の海抜が1キロという事だからね。平均は45度の斜面ということになってしまう。そのため 島の容姿は特徴的であり”異様”なのである。おが丸は南硫黄の北側から島に近づき、これから島を反時計回りに2周してくれる事になっている、
    だんだん 近づいてきた。



    南硫黄島には こればで人間が定住した記録はない。定住するのは余りに傾斜があるからであろうか。若干の漂着者が過ごしていたのは記録としていくつか残っている。しかし 人間には定住は出来ないのである。そのため 手付かずの自然が残されている海洋島ということになる。海洋島であるだけでも、、父島、母島には珍しい固有種が多いというのに、更に人間すらの影響も受けていないのである。世界的にも貴重な島なのである。



    昭和50年に 「原生自然環境保全地域」に二本で初めて指定されており、現在まで全島が立ち入りが規制されている。



    この「原生自然環境保全地域」というのは、人の影響を受けることなく原生の状況を維持している地域である。自然環境保全法に基づき指定され、特に自然環境の保全に努めているわけである。

    現在のところ、指定地域は5地域。



    学術調査団は 昭和57年に入ったのが最後である。
    海洋島であり、火山島でもある。小笠原各島と火山列島は、一見近そうに見えるが 全く別のものである。小笠原諸島っと一気に言ってしまうのは かなり乱暴なのだ。小笠原諸島、、は、父島列島、母島列島、聟島列島からなる いわゆる小笠原と、火山列島、、および 周辺の島々の総称なのである。その広さは おおざっぱに言って 日本の四分の一。そのくらいの距離がある。地形的にも火山脈的には別のものと考えたほうがいい。まぁ 300キロ近く離れているのだから、少し違うのである。
    おが丸の周囲には カツオドリなどの海鳥があつまってきた。珍しい訪問者に興味津々である。その数は どんどん増していき、周囲に飛び回る。
    カツオドリである。



    あまり人間を見たこともないから 全く人を恐れない。
    大きく翼を広げ その辺を飛び回る。すぐ近くまで寄ってくる。訪問者を歓迎してくれているのである。

    別に餌を与えているわけではない。まぁ、おが丸の通行にびっくりした トビウオなどが飛びだしたところを狙っているだけなのかもしれないな。
    海の色も一段と美しい。



    母島の海も美しいが、ここは一段と澄んでおり、、、深く、、、輝いている。

    おが丸は 結構 島の近くまで寄っていく。

    ”こんなに近くでも 大丈夫なのかな?”



    風が強い。おが丸はスピードを落とし、ゆっくりと島の周囲を回り始めた。スピードを落とすとスタビライザーが働かなくなってしまうから、船は波に身を任せて ふんわかふんわかっと揺れるようになる。揺れはかなり酷くなった。海もそれほど落ち着いてもいない様子である。







    海鳥達は益々多く集まってきた。なんとかカメラに収めようとするのだが、そうは首尾よくいかないのである。一見近づいているように見えても、そこはそこ、やっぱり野生の動物は 一定の距離は保っているのである。その距離感は、他の場所に比べたら近いような気がするのではあるのだが、、、?。だから、すぐそこのデッキには 降りてきたりはしないのである。 カメラに収めるのは やはりそこそこの望遠レンズが必要であるのだが、これを上に下に、、右に左に、、と大きく揺れる船の上で振り回しながら、、ピントを合わせてシャッターを切る!っという動作が、、、これはなかなか巧く行かない。
    ”こりゃぁ なかなか慣れの要る作業だわい!”



    まぁ 現場で修業という気分で撮りまくっておこう。二度とやってこられるような場所ではない。この次のチャンスは おそらく無いのである。まぁ中には”まぐれ”っで ちゃんと写っている写真があるかもしれないし、、、
    鳥達を見分けるのも難しい。のぉんびりしているとはいえ、やっぱり鳥は鳥。その飛び去るスピードは それなりに早い。カツオドリは その圧倒的な数量でも解りやすいのだが、、他の鳥達、、、アカオネッタイチョウなどは、、居るのか居ないのか? 島に近づいたとはいえ、島にいる鳥達の姿を見るのは かなり難しい。単なる”・”なのである。もっと 巨大な望遠鏡が欲しかったなぁ。
    ふっと

    ”このまま 海を泳いでいって、勝手に上陸しちゃおうかな?”





    突撃上陸計画である。そうしたら 大騒ぎだろうな。置いていくわけにはいかないだろうから、、やっぱり無理やり救出されることであろうな。まぁ 乗客は その分長い間この場所にいられるから、ラッキーと喜ぶ人が半分。”ふざけた迷惑やろーだ!”っと 怒る人が半分だろうか。





    考えてみても、、、海を眺めると、、それほど冷たくはなさそうではある。 やってやれなそうな感じでもない。距離はどのくらいかなぁ?? 2キロかな? もっとあるのかなぁ〜。 まぁ 塩がこいから何とか泳いでいけるだろうけど、、上手いこと上陸できる場所に辿り着くかな? なんか適当に装備を持ってくればよかったのになぁ。。そうだよなぁ。。。そうすれば更に現実的だよな。もし上陸に失敗して流されたら まぁ死ぬな。。。なぁ〜んて 計画は考えるだけでは タダである。。しかしぃ〜



    ”サメが いそうだな! 食われそうだね。”





    はかなく 僕の突撃上陸計画は、意気消沈するのである。(^◇^)ハハハ
    上陸は出来ないというお約束だった。だから 上陸は出来なかった。突撃上陸計画も やっぱり”思い付き”だけに終わってしまった。しかしまぁ あの異様な島の形は 見に来るだけの価値はあるね。



    島の周囲を囲む岩壁帯。この地形、どこかで見たことが有るなぁ、、と思っていたら、ハワイ・マウイ島のアイオワ渓谷の地形に良く似てる。そういえば 同じような海洋島である。重なりあった地層と岩盤で、それが深く侵食されてくびれて 残った部分がヘンテコりんなオブジェの様な形になっている。





    島の斜面にに見える白い沢筋のような線は、良く見ると岩の中のザレや岩自体の色が変わっている場所のようである。島には川はないというけれど、これだけいつも山頂部が雲に被われているんだから、結構降水量が有ると思うんだけどなぁ。どこが沢、、という感じではなく、だらだらと流れてしまうのかな?そんな感じに見受けられるのである。
    カツオドリは ばかだよねぇ。。飽きもせずに興味津々なんだよね。 すごいたくさん寄ってくる。 まぁ、僕ら人間も、彼らにとっては”そう”見えているに違いない。

    なんか 珍しい鳥がいるみたいなんだけど、僕の持っていった300ミリくらいの望遠では良く解らん。アカアシカツオドリ、アカオネッタイチョウ、クロウミツバメ、クロアジサシ、、、というのが とりあえず珍しいらしい。見えているのかも知れないが、、良く解らんのである。

                        
         
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    1946年富山県生まれ。全国を旅しながら音楽活動を続け、オリジナルアルバムなどを多数制作。心に響く魂の歌を全国に届けているシンガーソングライター梅原司平(うめはらしへい)さんの公式サイトです。穏やかに、しかし力強く、、、心が清らかに温かくなる司平さんの音楽に是非触れてみてくださいませ。公式サイトでは、最新のコンサート情報やCDなどの出版物の情報をお届けしています。
    また精力的な活動は音楽のみに留まらず、アジアチャイルドサポート「プラナ基金」では、梅原司平のファンの方々の寄付金やコンサートなどの収益金の一部を、NPO法人アジアチャイルドサポートを通じて、アジアの子どもたちに届けいています。これまで、モンゴルの子どもたちにギターを、ミャンマーに井戸<プラナの泉>を届けてきいます。
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