hahajimaLife


       台風がくるぞ!



    今日は朝から天気がおかしい。小雨が断続的に降りつけている。こんな日はボッカにはならない。滑りやすい粘土質の山道は、こんな日に歩いてしまうと一気にぐちゃぐちゃとなり、余計に乾きにくくなる。そうなるとどうにもならない。今日は休みにするしかない。



    まぁ仕方がない。



    本途のところ少々疲れてきた。まだ始まって3日しか経っていないのだが、身体はまだまだ順応してこない。ここで一踏ん張り我慢をすれば身体の方も慣れてきて楽に成るのだと解っていても、休みたい気持ちはてんこ盛りなのである。そこにもってきてのこの天気だ。残念だなぁという声とは別次元で、やったぁ〜という気持ちは無いといえば嘘になる。

    元々今日は村のお祭りの予定だったから、早めにボッかは終わらせてしまい夕方からはお祭りに繰り出そうと思っていたので具合が良いか。折角の休みだというのに天気が悪いというのは悲しいもので、遊びに行きたくてもやっぱり雨なのである。おまけに今回の雨は、どうやら台風なのである。 時期は11月も下旬。北海道では雪も降り始めているころだったから、こんな時期に台風なんて感覚的に受け入れられない。

    ”嘘だろう。”

    テレビでは小笠原の事は余り放映されない。辛うじてNHKだけが、小笠原と称して父島の天気予報を放送しているが、他の民放ではまず放送されない。島では いくばくかの地上波と、BSが見ることが出来る。そして サービス圏内ではないのだがスカパーが見ることが出来るようである。一時期こぞってスカパーに申し込んでいて、ちょっとしたスカパーブームになっていた。本土から離れているのもかかわらず やたらと情報は早いというのが 違和感を覚えるのだが、現実はそうなっている。そういえば 携帯電話が異常に普及しているのもそうである。しかし、ザ・テレビジョンとかのテレビ番組の週刊誌やピアなどの情報誌が 前田の店頭に並ぶのは、大抵は その日程が過ぎていて、なんでこんなモンをオーダーするのかは不可解であるのだが、、、

    今日は 雨でお休みを決め込んで居酒屋に座ってテレビを眺めていると、天気予報では小笠原地方に台風が近づいてきていると告げている。なんかピンとこないが 本当のことらしい。小笠原ではこの時期に台風がやってくることは 良くあることなのである。今日はお祭りの予定だから みんなはその準備で大忙しだが、雨で中止になるかもしれない。ひょっとしたら台風の進路が急変わって、いきなりお祭りが出来る天気になるかもしれないから、なかなか中止の決定は難しい。
    みんなが楽しみにしているお祭りだから、出来ることなら予定どうりやってしまいたいし、もう予め準備の作業は進められていて もし中止になってしまえば無駄になってしまう物もあるようだ。お祭りで配られるお弁当やらお餅は 昨日辺りから仕込みが始まっているらしい。だから中止になってしまえばゴミになってしまう。そりゃもったいない。



    プシュ!



    波のように強弱を繰返しながら 雨は降ったりやんだりしている。とりあえず今日のうちはやみそうな感じはない。荷上げは無理だ。遊びにも行けない。まぁゆっくり、ぼんやりしていよう。発泡酒を口に流し込みながらテレビを見ている。天気予報では着実に台風はこっちに近づいていると知らせている。”島の台風はすごいんだよ”っと かまさんが言っていた。なんでも遮るものが無いからモロに風が当たる。車が飛んだりすることも在るらしい。直撃することになったら ガラス戸は割れないようにしなくてはいけないし、隙間は雨が入ってしまわないようにしないと とんでもない被害になってしまうそうだ。特に12月が近くなってからの台風は凄いのだという。だいたいそうい直撃という事態になると、役場に避難所が開設されるのだという。

    ふぅん。。なんだかそんなことは体験したことが無いから面白そうかも?っと 楽しみにしていると、井上のとっつあんは”お前!そんなんじゃないんだから。大変なんだよ 大変なの!”っとムっとしている。まぁ そうだろうなぁ。ここに住んでいれば年間いくつもの台風をやり過ごさなくてはいけないことになる。だからこそ喜んではいられない実態が有るのだろう。

    結局お祭りは延期になってしまった。残念である。一週間延ばして来週の日曜日になった。そうなると 次に船でやってくるミウラーもお祭りには参加できるようになる。ラッキーな奴だな。



    少し小雨になってきた。様子を見にその辺を歩いてみようかな。お祭りは一変して商店の周囲は綺麗に片付けられて 台風準備は着々と進められている。前浜の堰堤には太いまくら木のようなものがはめ込められる作業が、まさに行われている。お祭りの準備が転じて、一気に台風準備に変わっているのである。前浜の波もかなり高くなってきたが、ここは入江の奥に成るからそれほどでもない。ボートやクルーザーを海から引き上げる作業をしている人がいる。雨に濡れながらの作業は 面倒臭そうだ。船は台風の時には海からあげないといけないのかな? 結構面倒臭いもんだなぁ。。。前浜のシャワーハウスで しばし眺めていると 入江の外は結構な波がある。風が出てきたが雨はそれほどでもない。今のうちなら少し歩いていけるところまで行ってみてもいいな、と思い歩きだす。

    前浜から港に行くと、工事中の観光協会の廻りを囲むように付けられていた金属のパネルを外している。昨日までは一生懸命取り付けていたのに 台風のおかげでわざわざ外してしまうようだ。こんなモンは飛んだりするのかな? 電話ボックスにもロープが張られていて、ううむ、、、、、? 波止場や仮設の観光協会の辺りも、綺麗に片付けられている。

    波止場の隣には漁港がある。ここには 普段はどこにいっているのだろう?というくらい多くの漁船があげられていて、幾重にも所狭しと重ねられている。久しぶりに岡に上げられたという感じで、この期会にあちこち修理しているような姿が見掛けられる。



    さらに先に進む。倉庫を過ぎ脇浜のなぎさ公園に来るころには雨は小降りとなり、ついでだから鮫が崎まで行ってみようと思う。脇浜の砂浜の横には海亀の産卵地があり 池州がある。海で海亀が泳いでいるのは幾度か見かけたことが在るのだが、ここの池州にに海亀が泳いでいる姿は見たことが無い。ほんとうにいるのかな?確かに海亀はいるらしく、産卵地であるということは本当らしい。この辺りに現れるのはアオウミガメで、産卵の中心は父島と母島列島、僅かに聟島列島。この辺りでは少ない砂浜は、産卵地として適している。平島はもっと有名だ。やっぱり平島には一度行ってみたいなぁ。

    鮫が崎は 時期が来ればホエールウォッチングのポイントになる。去年までは歩きにくい道であったが今では綺麗に整備されていて、多少の雨なら歩いていくことが出来る。雨の階段は滑りやすく、ギョサンでは気をつけないと転びそうだな。

    シェルターのある鮫が崎からは、入江の外が見える。シホンの辺りは いつもの数倍の波が当たっている。海全体も白波が立ち、ザワザワした感じだ。入江の外とは言え沖港である。これでも本当の外洋に比べれば、波は遥かに静かなはずである。沖港は現在では波止場のある入り江の中を示すように思われるが、本来は 母島、向島、平島、、、という島々に囲まれた海域、その全体を指すものだろう。ここは 出口がいっぱいある天然の良港になっていると考えればいい。このなかには時期が来ればザトイクジラが繁殖のために入り込み、ブリージングはする、ジャンプはする、、っという姿が眺められるのである。ここはウォッシングの好ポイント。

    そうこうしているうちに雨がどひゃっとやってきた。海を眺めていると、強い雨のカーテンが近寄ってくる様子が目で見えて新鮮だ。ほらほら来たぞぉ!

    慌てて大きめのシェルターの中に落ち着くが、風が横殴りに雨を押しつけてくるからびしょ濡れになる。雨は塩分を多く含んでいるからしょっぱい。海の水よりは多少塩辛くないのだが、それでも汗?よりは塩辛いかな。 ”酷い雨だな!” 暫く経てば雨もいくぶん落ち着くだろうが、運悪くションベンがしたくなってきた。ビールや発泡酒を飲んでたからなぁ。。トイレは脇浜まで戻れば有るのだが、あそこに辿り着くまでには海に落ちたような濡れ方に成るだろう。こりゃぁ仕方がないなっと、誰もいない鮫が崎から用足しをしてしまおうとするが、風が強いので上手く行かない。風に流されるションベンは、恐ろしく遠くまで飛んでいき雨と見分けが付かない。良く考えてみたら びっしょり濡れてしまえば、”おもらし”しても同じようなモンだな。

    少し小降りになった一瞬に 一気に走りだす。ところが脇浜の芝生のところに下りた途端、どしゃぁ〜っと また雨が来た。”こりゃぁたまらん”っとトイレに逃げ込む。なんだ、少しだけ遅かったな。もう済ませちゃったよ。そこからも雨宿りを繰り返しながらコーハツまでやっとこ戻った時には、やっぱり全身びしょびしょになっていた。



                        
         
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    神奈川県小田原市在住のOCCの先輩、戸谷さんのクライミングなどページ。

                   
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