2002年01月13日
       赤石沢Aフランケ 同志会右ルート



    暗いうちから歩き始める。途中マーキングを見失いながらラッセルしていく。樹林帯の中はあちこち深い吹きだまりになっており、暗いときには解りにくい。 なんとか尾根上に這い上がるころには辺りは明るくなってきた。


    丁度 八丈の鳥居の辺りで日の出を迎えた。
    今日も天気は良さそうだ。


    ”大日大聖不動明王”の石碑も、いつもと変わらない。 見慣れた光景だ。
    6:44 八丈の岩小屋の辺りまで行き、ここからAフランケに下っていく。かなりの積雪だ。果たして下ったは良いが、上がってこられるのだろうか? いくら慣れているとはいえ、ううむ?

    だいたい八丈沢への下りで 雪崩れが出なければ良いが、、、うん。この時間ならそれは問題ない。ただ、万が一ルートで敗退なんてしてしまうと、登り返しはかなり微妙だな。 こりゃぁ〜登りきったほうが安全だろう。。。。などと 考えている。



    ここで奥壁に向かうミウラーらのパーティーと分かれ、いよいよ下りに差し掛かった。

    Aフランケの頭までの下りは、夏と全く同じラインをとった。忠実に岩場も下っていく。この雪の下は大きな穴が開いていたはず?と思うと、雑に足を置くことが出来ず、妙に慎重になる。Aフランケの頭に飛びだすと ラッセルはいきなり深くなり、急に潜り込むようになった。
    さて、岩小屋を探し、そこに不要なギアをデポしてしまう。ここまで30分程で下って来られた。なかなか良いペースである。こりゃぁ〜うまくいくかな? っと、ちょっと楽観視できるようになる。


    一旦戻り、八丈沢に向かって下っていく。着雪が不安定なので、大滝の上までは懸垂下降にした。丁度2ピッチで、大滝のところまで降りられた。ここからは フィックスを使いながら、ふかいラッセルにまみれてトレースを追う。深い雪に 何度となく道を見失うが、じっと目を凝らして眺めてみれば、なんとなく目印が発見できるものである。 とにかく じっくり動いていればなんとかなるさ!

    尾根を右へ右へと回り込むと、いよいよAフランケが見えてきた。相変わらず冬だというのに 積雪の無い壁だなぁ〜(^◇^)ハハハ

    今日は風もなく、春のような陽気だ。しかし油断は禁物。この壁は午後になると日陰になり、急激に気温が落ちてくる。あまり時間をかけずに 早々に切り上げられる方が良い。さぁて、一応急がねば!!

    9:20 取り付きに到着。八丈沢からのトラバースには ずいぶんと時間をくったようだ。

    取り付きは 大きなハングの下なので、めちゃんこ解りやすい。ここで身支度をし いよいよ取り付く。

    単純なボルトラダーなのだが、やったらと間隔が遠く、必ずアブミの最上段に立ち込まなければ次のピンを取ることが出来ない。それも 全てのピンが その間隔になっているから こりゃ結構大変だ。

    10:30 頭上にはおり重なるハング帯がぐっと近くなる。
    いきなり ぐっと高度をあげてきているが、壁がはじっこなので、露出感はイマイチである。
    11:15 2ピッチ目はボルトラダーの間隔がぐっと近くなり、かなり楽なA1になる。
    開拓者の違いなのだろうか? こうもキャラクターの違う打ち方も珍しいなと思うのである。

    快適なボルトラダーは 40メートル続き、この2ピッチでいきなり高度を稼いでくれた。


    続く3ピッチめは、大きなハングを越える。これが、ピンの位置が良くないのかな?っと思えるくらい バランスが悪い。見た目には”楽勝だな!”っと思っていても 上手くアブミに乗り移っていけない。

    ”あらら? おっかしいなぁ、、、?”


    やっとこの思いでハングの庇に辿り着く。たったボルト3本のハングにてこずるなんて情けないったらありゃぁ〜しない。(@@^)

    しかし、実はこれまではまだ良かった。ハングの出口のピンが、、、

    ”あれれ?”


    届かないのである。 (@@^)



    おっかしいなぁ〜 ????


    バランスが悪く、足が突っ張れないので最上段には乗りきれない。一段落とすと 後少し、、10センチくらい届かない。m(_ _)m

    ”どうやって 打ったんだろう???”



    たいていハングの出口はイヤらしいもんだが こりゃぁ〜凄すぎる。どっかにホールドがあるのかな?っとか フッキングがあるのかな?っと探してみるのだが、どこにもそんなモンは見当たらない。”うわ! まいったな。こりゃぁ〜いけないジャン!”


    悲壮感すら漂う中、何度も何度も繰返しやってみるが、どうしても数センチは届かない。アックスを引っ掛けて!!っと思っていても アックスでも 何故か大して変わらない。単純にバランスが悪くて身体が出ないだけのようだ。 まさか! 敗退なんて事があってはまずい。。
    (j_j)シクシク


    やっとの思いでアックスをボルトに引っ掛けてハングから脱出して見てみると、、、綺麗にボルトが一本折れているのが見えた。

    ううむ、そういうことだったか!!


    13:48 3ピッチ目で無駄な時間を費やしてしまった。
    よもや敗退という事態は免れたとはいえ、短いルートの割りにはまだまだ先が残っている。だいたい 今回のような積雪では、ルート自体より、実はルートを終えてからのラッセルの方がキツイに違いない。。。やばい! もうボチボチ寒くなってくる頃だ。時間がない。先を急がなくてはならない。

    14:00 4ピッチ目はハングを次々に越していく。

    初めのハングは結構バランスが悪い。
    なんとか越えていく。



    5ピッチ目で 巨大なハングを右に逃げ、ボルトラダーは右のカンテ〜フェースに逃げていく。
    目の前にある草付きの凹角を 詰めていくと、ブッシュが多くなりルートは終わりを見せる。
    ここからは さらに岩と岩の間にある雪壁をラッセルしていく。 部分的に岩が混じり 結構悪い。ブッシュに突っ込めばラッセルになる。こりゃぁ〜遅々として進めない。なんとか早く抜けたいと思うのだが、Aフランケの頭は まだまだ先。しばぁ〜らく 悪いルンゼとラッセルを繰返し、暗くなってきてしまったのでヘッドライトを取りだす時、なにやら見覚えのある木が前方に見えてきた。あれは 下りの時に懸垂に使った木じゃぁ〜ないかな?

    半信半疑でラッセルしていくと、”あった!” 下りに自分たちがつけたトレースが そこにはあった。


    ううむ、あとは これをたどれば大丈夫。


    終了点からはずいぶん遠かった。どうやらAフランケの頭を目指すというよりも、八丈沢側を辿っていくような感じになるようだ。



    八丈の小屋に辿り着いたのは、20時を回っていたと思う。

    小屋に着くと、ボルトが無くなっていた時に使用する”チョンボ棒”の作り方のお勉強。マニアックなミウラーのチョンボ棒は まさに完璧。

    ありものの道具を使って あっという間に作り上げてしまった。
    こつか君も とっても御機嫌なのであった。
                        
         
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